PFデラミ容器®開発秘話

PFデラミ容器®開発秘話

目にやさしい点眼薬

私たちの答えは「防腐剤無添加」
点眼薬を使用する患者さまの、
防腐剤による目への負担を少しでも減らしたい。
という思いから
『PFデラミ容器 ®』は生まれました。

PFデラミ容器®について

  • フィルターを備え、細菌等の侵入を防ぎ、薬液を無菌に保つことができます。
  • デラミ容器(二層ボトル)で、薬液は常に清潔。
    吹き出し コメント
    薬液を出すと内層(内袋)がしぼみます。
    外気を取り込まないため、常に薬液を清潔に保ちます。
  • 薬液が汚染されないため、防腐剤を含まない点眼薬にできます。
  • 国内外で特許取得しています。
    吹き出し コメント
    国外の特許取得状況:アメリカ、ヨーロッパ主要国(見込み)

商標登録:PFデラミ容器 特許技術としても登録されています。

沿革

1995

きっかけはデラミ容器との出会い

多くの点眼薬には、使用中の二次汚染を防止するための防腐剤が含まれています。しかし、 患者さまの中には、この防腐剤によるアレルギー反応や、角膜に損傷をきたすといった症状に悩まされる方もいらっしゃいます。 吹き出し コメント 点眼剤中の防腐剤による角膜上皮障害について
(あたらしい眼科1991 8(10)1599-1603)
ベンザルコニウム塩化物の低減化という課題が提示された。

一部のメーカーは防腐剤を含まない点眼薬を発売していましたが、一回使い捨てタイプにする以外に方法はなく、繰り返し使える多回点眼薬としての販売は見送られていました。

そこで、かねてより防腐剤による弊害を問題視していた当社は、1995年に フィルター付き多回点眼薬 吹き出し コメント フィルター付き多回点眼容器(ABAK容器)を
使用した製剤(チマバック®点眼液)
日本で初めて輸入販売 吹き出し コメント 2000年より発売 しました。これで問題は解決されたかと思われましたが、容器サイズが大きく扱いにくい、滴下コントロールが難しいという弱点があったため、患者さまに最適な点眼薬とは言えませんでした。

海外製品に頼るのではなく、自ら患者さま視点に立ちフィルター付きの容器を開発しようという機運が盛り上がり、検討が始まりました。デラミ容器(二層ボトル)に出会ったのはそのときです。フィルター付き点眼薬の新しい道が切り開けると考え、容器メーカーとの共同開発に向けて走り出しました。

開発

二層ボトルの内袋は外気を取り込まないために、点眼毎にしぼみます。内袋と外層の間に空気を取り入れなければ使用の度に外層が変形してしまうのです。その対処法として、 外層の目立たない位置に小さな穴をあけました。 吹き出し コメント 二重容器のため、点眼の際は、通気孔を押さえ、内袋外層間の空気をとおして内袋に力を伝える必要があります。
試作時は通気孔をボトルネック部に設け内袋の撓みを用い穴を抑える機能の確立を試みていました。
しかし、いざ使ってみると、空気の流れが悪く、薬液をスムーズに滴下することができないことがわかりました。これは、点眼容器として致命的な欠陥でした。

ボトル形状検討履歴

発想技術

新たな発想と容器メーカーが持つ技術の融合

ある時、一人の研究員が「思い切って胴体のまんなかに穴をあけてみてはどうでしょうか」と提案しました。点眼するときにその穴を押さえれば問題はないはず、と言うのです。

取引先である容器メーカーからは「容器の側面に穴をあけるなんて間違っている。そんな発想はしない」と反論がありましたが、担当者を説得し、容器メーカーの技術を駆使して胴体の中央に穴をあけました。結果は良好。今までにない斬新な容器ができあがりました。当社の発想力と容器メーカーの技術力が実を結び、この問題を乗り越えることができたのです。

PFデラミ容器®

2003

待望の発売

2003年3月、PFデラミ容器®を使用した医療用点眼薬の製造販売承認を取得し、9月に発売しました。

Preservative Free

2005

グッドパッケージング賞受賞

日本包装技術協会の開催する「グッドパッケージング賞」を受賞しました。

グッドパッケージデザイン

2014

常に使いやすくより良いものを

使っていただく患者さまの声を取り入れ、開栓操作時に開栓しないトラブルが発生しないようにPFデラミ容器®のノズル部分を改良しました。
より使いやすくなるように様々な分析機器を駆使して見直し続けています。

未来向けて

そして更なる改良へ

私たちは、これまで携わってきた先輩社員の意思を継ぎ、PFデラミ容器®のさらなる改良のため研究開発を継続しています。

ロートニッテン 社屋
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